JGSS:日本版総合的社会調査
社会調査・データアーカイブ研究センターは、1998年度から2012年度まで、継年実施の総合的な社会意識・社会行動の調査、いわゆる日本版General Social Surveys(JGSS)を、大阪商業大学との共同でおこなっておりました。
この調査はアメリカやドイツ、イギリスをはじめ、多くの国で実施されており、その調査データは各国のデータアーカイブを通じ、多数の研究者に利用されています。
現在では、第1回および第2回の予備調査、さらに本調査であるJGSS-2000、JGSS-2001、JGSS-2002、JGSS-2003、JGSS-2005のデータ計7セットが、当センターのSSJデータアーカイブから提供されています。
第1期に実施された4つの本調査(JGSS-2000、JGSS-2001、JGSS-2002、JGSS-2003)のデータをマッチングしたデータセット「JGSS累積データ2000-2003」も作成されて提供されています。
またJGSSプロジェクトでは、2004年からの第2期において、台湾・韓国・中国と共通の設問群を作成して各国の調査に組み入れるという国際比較プロジェクトEASS(East Asia Social Surveys)を開始しています。
EASS-2006では「家族」がテーマに選ばれ、そのデータセットは韓国・成均館大学東アジア研究所(Academy of East Asia Studies、 Sungkyunkwan University)に設立されたEASSDA(East Asia Social Survey Data Archive)に寄託されており、EASSのウェブサイトを通じて2009年2月から公開されています。
データの公開開始と同時に、岩井紀子・保田時男編『データで見る東アジアの家族観-東アジア社会調査による日韓中台の比較』(ナカニシヤ出版、2009年)も出版されました。
2008年度に大阪商業大学JGSS研究センターが共同利用・共同研究拠点に採択され、JGSSプロジェクトの第3期において2012年度まで当センターは共同研究機関として協力しました。
これらJGSS及びEASSの産業及び職業のコーディング作業は、2012年度まで当センターが担当しており、そのための自動コーディング支援システムの開発にも協力しました。
なお、JGSSデータセットの利用を促進するため、同データセットを利用した一般書として岩井紀子・佐藤博樹編著『日本人の姿:JGSSにみる意識と行動』(有斐閣、2002年)が刊行されています。
また2007年度には、これまでのプロジェクトの研究成果として、谷岡一郎・仁田道夫・岩井紀子編著『日本人の意識と行動』(東京大学出版会、2008年)が刊行されました。