東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター

社会調査研究ワークショップ

CSRDA社会調査研究ワークショップ

社会調査研究における幅広いトピックを扱う研究報告や情報共有の場として、2024年度よりオンライン中心で開催しているワークショップシリーズです。ワークショップの開催案内は、専用のメーリングリストでおこないます。詳細は下記「メーリングリストへの登録」をご覧ください。

直近の予定

2025年11月28日

午前10時-12時(Zoomによるオンライン開催)

報告者1:山口ゆり乃

所属:東京大学大学院教育学研究科

報告タイトル:新卒採用のES評価に関する調査設計

使用言語:日本語

報告要旨

2000年代以降、新卒採用において実務的な要請から拡大したエントリーシート(ES)は、いくつかの質問に対し学生が数百字程度の自由記述で答えるという特徴が挙げられる。しかし、実験的手法を用いる採用に関する研究では、学歴や国籍等が着目され、ESのような付加的な情報の評価についてはあまり扱われてこなかった。本報告では、ESの中でも特に「学生時代に力を入れたこと」に着目し、その記述に対する評価を明らかにするための調査計画を提案する。

報告者2:謝伊琳

所属:東京大学大学院教育学研究科

報告タイトル:デジタル化が教育不平等に与える影響に関する考察―GIGAスクール構想に着目して―

使用言語:日本語

報告要旨

本研究は、PISA2018及び2022のデータを比較することで、デジタルデバイド論の枠組みに基づき、パンデミックやGIGAスクール構想が実施された前後の学校における教育デジタル化の状況とその変化に着目し、特に、ICT活用の不平等及びそれによる教育不平等の変化を計量的に明らかにする。

※ご参加希望の場合、前々日(11月26日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

メーリングリストへの登録

以下の手順で、メーリングリスト(ML)にご登録ください。ワークショップ前日に、オンラインミーティング(Zoom)のIDをご案内いたします。参加を希望される回がある場合、開催日前々日までにご登録をお願いいたします。なお、ご登録いただいたメールアドレスは、CSRDA社会調査研究ワークショップの開催案内の定期配信に利用いたします。個人情報の取扱いについては、東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターの個人情報保護方針に従います。
https://csrda.iss.u-tokyo.ac.jp/csrda/privacy.html

  • 以下のアドレスに、MLのメッセージを受信したいメールアカウントから空メール(タイトル、本文のないメール)を送信してください。
    social-research-workshop-group+subscribe@g.ecc.u-tokyo.ac.jp
  • しばらくするとメッセージが届きます。そちらに、空メールを返信してください。それ以外の方法の場合、エラーメッセージが表示される場合があります。
  • しばらくして「グループ social-research-workshop-group@g.ecc.u-tokyo.ac.jp に参加しました」というメッセージが届けば登録完了です。
  • このMLは、社会調査研究ワークショップの開催案内のご連絡のみの目的で使用いたします。こちらのMLにメッセージを投稿することはできません。
  • 開催案内を受け取りたくない場合、下記の「メーリングリストからの退会」記載の方法をご覧ください。
  • メーリングリストからの退会

    以下のアドレス、MLに登録しているメールアカウントから空メールを送信してください。
    social-research-workshop-group+unsubscribe@g.ecc.u-tokyo.ac.jp

    これまでのワークショップの記録

    2024年4月19日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:那須蘭太郎

    所属:東京大学大学院学際情報学府

    報告タイトル:非正規雇用と階層イメージに関する調査の設計

    使用言語:日本語

    報告要旨

    FKモデルにおいて想定される客観階層システムでは、地位評価に際して参照される多元的階層次元間に優先順序を想定しているものの、この優先順序を実証的に検討した研究は十分にない。報告者は、非正規雇用就業が、地位評価における階層次元の優先順序に影響をもたらすか明らかにすることを目的とした調査を実施する予定である。本報告は、この調査の設計と理論的フレームについて萌芽的な議論を行うことを目的とする。

    ※ご参加希望の場合、前々日(4月17日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年4月26日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:石田賢示

    所属:東京大学社会科学研究所

    報告タイトル:確率抽出標本にもとづく経験サンプリング法と生活時間調査

    使用言語:日本語

    報告要旨

    通常、生活時間研究では、1日の時間の使い方を知るためにダイアリー法などの回顧的な方法で、ある時間帯に主に何をしているのかを尋ねる。それが主流の方法であることは確かだが、同時行動や不規則な出来事の回答に際して、記憶の想起に伴うエラーが生じることも指摘されている。本報告では、日本ではまだ数少ない、確率抽出標本を用いた経験サンプリング法による生活時間調査の過程について議論する。

    ※ご参加希望の場合、前々日(4月24日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年5月24日

    午前10時-12時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者1:鳥居勇気

    所属:立教大学大学院社会学研究科

    報告タイトル:職業的地位による仕事の自律性と精神的健康の関係の違い――年齢と世代による影響力の差異

    使用言語:日本語

    報告要旨

    仕事の自律性と精神的健康の関連の職業的地位による差異が、年齢・世代によって異なるかを明らかにすることを目指す。労働ストレスモデルや仕事の価値観の研究の知見から、仕事の自律性と精神的健康の関連の強さは職業間で異なると予想される。そして、仕事の価値観は加齢や世代によって変化しうる。本研究では、『東大社研若年・壮年パネル調査』を用いて、精神的健康に関する固定効果モデルを推定し、社会経済的指標・自律性・年齢(出生年)の交互作用効果を検討する。

    報告者2:張佳潔

    所属:東京大学大学院学際情報学府

    報告タイトル:日本人の移民に対する態度の実験調査

    使用言語:日本語

    報告要旨

    本研究は、日本人の移民に対する態度を理解するため、コンジョイント分析を用いて検討した。分析の結果、移民の属性によって日本人の受け入れ度が大きく異なることが明らかになった。
    まず、移民の年齢が若いほど、学歴と収入が高いほど、そして資産が多いほど、日本人は移民を歓迎する傾向があった。これは、日本社会に貢献できる潜在力の高い移民を好むことを示唆している。次に、日本人は移民の日本語能力を重視しており、ビジネスレベルの語学力を求めていた。これは、コミュニケーションの円滑化と日本社会への適応を重視する日本人の価値観を反映していると考えられる。

    ※ご参加希望の場合、前々日(5月22日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年5月31日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:横内陳正

    所属:東京大学社会科学研究所

    報告タイトル:混合研究法ことはじめ:1+1=3はいかにして可能か?

    使用言語:日本語

    報告要旨

    混合研究法(Mixed methods research: MMR)とは,量的データと質的データを収集・分析・統合し,両方のデータの強みを活かした解釈を行うことで,研究課題への理解を深め,知のシナジーをもたらすことを可能にするようなアプローチである。本報告では,まず理論パートとして,MMRの基本的な考え方を説明する。つぎに実践パートして,報告者が取り組んでいる研究課題をMMRの事例として紹介する。最後に,二次データを用いたMMRの可能性についても検討する。

    ※ご参加希望の場合、前々日(5月29日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年6月14日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:吉武理大

    所属:松山大学人文学部

    報告タイトル:社会調査から考える家族における格差と貧困

    使用言語:日本語

    報告要旨

    家族における格差と貧困の問題に関連して、量的データの分析から、親の離婚経験と子どもの格差について検討するとともに、社会保障制度の問題として、母子世帯における生活保護の受給について明らかにする。さらに、ひとり親世帯における困難や支援について、量的・質的な視点から考える。

    ※ご参加希望の場合、前々日(6月12日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年6月28日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:斉藤知洋

    所属:国立社会保障・人口問題研究所

    報告タイトル:公的統計を用いたマイノリティな家族集団の定量的把握

    使用言語:日本語

    報告要旨

    出生率の低下や未婚率・離婚率の上昇といった昨今の人口動態事象は、従来の家族研究が分析対象としてこなかったマイノリティな人口・家族集団(ひとり親世帯・中高年未婚者など)の量的増加を引き起こしている。近年では、学術調査を用いてかつて少数派であった人々の社会人口学的属性や家族生活の実態を定量的に把握する試みがなされているが、分析ケース数の制約などから詳細な分析がなされているとは言い難い。
    本報告では、国の行政機関・地方公共団体などが作成した公的統計を用いた計量家族研究の可能性について話題提供したうえで、その二次分析による研究事例について報告する。

    ※ご参加希望の場合、前々日(6月26日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年7月5日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:大久保心

    所属:立教大学コミュニティ福祉学部

    報告タイトル:教育格差研究と子どもの生活時間分析

    使用言語:日本語

    報告要旨

    教育格差の生成メカニズム(学歴格差や成績格差がどのようにして生じるか)は未だ解明されているとはいえないが、子ども期の日常的な意識・実践の累積であるライフスタイルの役割の重要性が再三指摘されている。子どものライフスタイルの操作化は容易ではないものの、その中でも生活時間は頑健な指標と考えられる。しかし、その分析方法や結果の解釈についてのコンセンサスは十分に取れているわけではない。そこで、教育格差研究に依拠しつつ、子どもの生活時間の計量分析の可能性と留意点について検討する。

    ※ご参加希望の場合、前々日(7月3日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年7月12日

    午前10時-12時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者1:鳥居勇気

    所属:立教大学大学院社会学研究科

    報告タイトル:初職・現職の職業階層と健康――精神的・身体的健康の格差構造の差異

    使用言語:日本語

    報告要旨

    初職・現職の職業階層と健康の関連を明らかにすることを目指す。とくに、精神的健康と身体的健康の差異に着目する。社会階層と健康の関連は多くの研究で指摘されているが、現在の地位だけでなく、過去の社会経済的地位および働き方や、世代内職業階層移動によって生じる心理的影響もまた、健康に影響しうると考えられる。本報告では、初職・現職の影響力の比較の方法、および世代内移動の影響について分析するための方法について検討する。

    報告者2:鎌田健太郎

    所属:東京大学大学院教育学研究科

    報告タイトル:大学生の生活時間の時代的変化

    使用言語:日本語

    報告要旨

    大学生の学習は、高等教育におけるスキル形成や生産性の増大という観点から重要であり、2000年代以降の高等教育政策では、大学生の学習をいかに促進するかが焦点とされてきた。しかしながら、大学生の行動については学習やアルバイトといった特定の側面からの研究はあるものの、24時間という制約の中で大学生の行動を捉えたものは少ない。本研究では社会生活基本調査を用いて、比較的自由度が高いと考えられる大学生の24時間の使い方を捉え、生活時間の類型とその時代的変遷を明らかにすることを目指す。

    ※ご参加希望の場合、前々日(7月10日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年7月19日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:平沢和司・杉野勇

    所属:北海道大学文学研究院・お茶の水女子大学人間発達科学専攻

    報告タイトル:確率的オンラインパネル調査の試み

    使用言語:日本語

    報告要旨

    2023年2月に全国の70歳未満の有権者4,800名を無作為抽出して構築した確率的オンラインパネル(Probability-based Online Panel)について、1年余りの運用と2回の調査結果の概要を報告する。効果測定の手段が備わっていないので明確な結論は引き出せないが、パネル登録依頼の前面化、動画による説明、定期通信の発行などの試みを行った。また、オンラインパネルではあるが、紙媒体の郵送も選択可能とした(いわばウェブパネル以前の形態のパネルによる補完)。ウェブ回答者と紙回答者の異同についても紹介したい。

    ※ご参加希望の場合、前々日(7月17日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年10月4日

    午前10時-12時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者1:鳥居勇気

    所属:立教大学大学院社会学研究科

    報告タイトル:出身階層および初職階層が精神的健康の加齢変化傾向に与える影響

    使用言語:日本語

    報告要旨

    出身階層と初職時点の階層の組み合わせによって、精神的健康の加齢変化の傾向に違いが見られるかを明らかにすることを目指す。cumulative inequalityの観点から、若年期の働き方は壮年期以降の健康状態にも影響することが指摘されている。しかし、世代間移動による心理的作用などが、精神的健康の加齢変化の傾向に影響しうるかに関する知見は少ない。本研究は成長曲線モデルを推定し、精神的健康への初職階層の影響が出身階層で異なるかに着目する。

    報告者2:那須蘭太郎

    所属:東京大学大学院学際情報学府

    報告タイトル:非正規雇用の社会的威信

    使用言語:日本語

    報告要旨

    これまでの社会的威信研究は、職業による威信の違いについては広く検討してきた一方で、非正規雇用などの従業上の地位が威信に与える影響については、十分に検討されてきたとは言い難い。本研究では、要因配置実験によって得られた地位評価をもとに、非正規雇用就業が威信に与える影響、および非正規雇用に関連する就業特性と威信との関連を明らかにする。

    ※ご参加希望の場合、前々日(10月2日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年10月11日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:香川めい

    所属:大東文化大学社会学部

    報告タイトル:過去の就業経歴と初婚イベント:Sequence History Analysis(SHA)の応用

    使用言語:日本語

    報告要旨

    過去の経歴が全体としてライフイベントに与える影響をみることは、それほど容易なことではない。経歴(系列)には、要素の順序、持続期間、発生のタイミングなど異なる水準の情報が含まれ、適切に集約してモデルに組み込むことが難しいからである。本報告では、Sequence History Analysis(SHA)という系列分析を応用した手法を用い、過去の就業経歴の状況が初婚に与える影響を検討した結果を紹介する。

    ※ご参加希望の場合、前々日(10月9日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年11月1日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:張佳潔

    所属:東京大学大学院学際情報学府

    報告タイトル:子供の数と年齢が家計資産分布に与える影響:日本の家計調査データに基づく分位点回帰分析

    使用言語:日本語

    報告要旨

    この研究では、2004年から2022年までの慶応義塾家計パネル調査(KHPS)と日本家計パネル調査(JHPS)のパネルデータを利用して、日本における子どもが家計の資産蓄積にどのような影響を与えるかを分析する。固定効果モデルと無条件分位回帰モデルを組み合わせて、家計資産の購入価値と市場価値の両方を考慮し、富の分布のさまざまな部分における子どもの影響を分析する。分析結果から、富の分布全体にわたって子どもが純資産に与える影響には大きなばらつきがあることが明らかになった。子どもはすべての富のレベルにおいて購入価値の純資産にマイナスの影響を及ぼすが、市場価値の分析では、特に中央値と75パーセンタイルにおいて、中富裕層と高富裕層の世帯にプラスの影響があることが示された。

    ※ご参加希望の場合、前々日(10月30日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年11月22日(関係者限り)

    午前9時30分-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者 1:山口ゆり乃

    所属:東京大学大学院教育学研究科

    報告タイトル:就活時のセールスポイントの国際比較

    報告者 2:張佳潔

    所属:東京大学大学院学際情報学府

    報告タイトル:ライフコースの移行と資産形成:日本における若年期の規定要因と高齢期の生活実態の解明

    報告者 3:付詩琪

    所属:東京大学大学院学際情報学府

    報告タイトル:大手企業は最適解なわけでもない?

    2024年12月13日

    午前10時-12時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者1:山口ゆり乃

    所属:東京大学大学院教育学研究科

    報告タイトル:新卒採用における書類選考出題項目の変遷

    使用言語:日本語

    報告要旨

    2000年代以降、大卒就職ー採用活動では自由応募が拡大し、エントリーシートが普及してきた。同時に、企業の求める人材像も時代に応じて変化してきた。しかし、そうした求める人材に沿う人物を、多くの学生の中からいかなる情報を元に採用してきたのかは十分に検討されてきていない。本報告では、最初の選考段階に着目し、就職情報誌に掲載された書類選考の出題項目のデータを用いて、約10年間の変化を業界を考慮しながら検討する。

    報告者2:鳥居勇気

    所属:立教大学大学院社会学研究科

    報告タイトル:精神的・身体的健康の悪化リスクと世代内職業階層移動の関連

    使用言語:日本語

    報告要旨

    主観的ウェルビーイングに関しては、半世紀以上前から多種多様な理論が提唱されているが、近年ではこれらの理論を健康格差の説明に応用しようとする研究が増えつつある。他方で、日本人労働者の健康に関しては、欧米の階層移動理論と一致しない部分も多い。本報告では、階層移動の理論を日本人労働者の健康に適用する際の課題を整理したうえで、初職から現職にかけての世代内職業階層移動と健康の関連について議論する。

    ※ご参加希望の場合、前々日(12月11日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2024年12月20日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:斉藤知洋・菊池潤

    所属:国立社会保障・人口問題研究所

    報告タイトル:公的統計調査における欠票・不詳・回答傾向のモード間比較:「第7回全国家庭動向調査」を事例として

    使用言語:日本語

    報告要旨

     回収率の低下や新型コロナウィルス感染症拡大は、社会調査の実施環境をより一層厳しいものとしている。これらの対応として、近年では回答方式として紙面調査票と電子調査票への回答(オンライン回答)を併用するミックス・モード(mixed mode)が、国や自治体が実施する公的統計調査で導入されつつある。
     調査の継続性という観点からは、新たな回答方式の導入が集計結果に及ぼす影響の有無やその程度を定量的に評価することが重要となるが、その研究蓄積はいまだ十分とは言い難い。
     本報告では、公的一般統計である「第7回全国家庭動向調査」(2022年実施)を事例として、調査票の回答・回収方式(調査員回収・郵送回収・オンライン回答)が、①調査単位無回答、②項目無回答、③回答傾向(測定誤差)に及ぼす影響について検討を行う。

    ※ご参加希望の場合、前々日(12月18日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2025年4月22日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:森川ゆり子

    所属:東京大学大学院人文社会系研究科

    報告タイトル:求人情報の性別語彙と賃金期待:労働需要側と供給側双方からの分析

    使用言語:日本語

    報告要旨

     多くの国で,男女は異なる職業に就く傾向があり,特に女性優位職種は低賃金と関連しているため,性別職域分離は男女賃金格差の一因とされる.女性優位職種が低賃金と関連する理論的背景はいくつかあるが,先行研究で広く用いられているマクロ観察データは労働需要側と供給側の均衡を反映しているため,性別職域分離とその賃金格差が労働者の選択によるものなのか,需要側の選好(差別)に合わせて労働者が調整しているのか,あるいは両者の合意に基づくのかははっきりしていない.そこで本研究では,求人広告のテキスト分析およびサーベイ実験を通じて,女性優位職種の低賃金要因を労働需要側と供給側の双方から検討する.

    ※ご参加希望の場合、前々日(4月20日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2025年4月25日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:那須蘭太郎

    所属:東京大学大学院学際情報学府

    報告タイトル:理想の母親規範と女性のキャリアペナルティ:調査データと実験データからの検証

    使用言語:日本語

    報告要旨

     本報告では、理想の母親像が女性のキャリアに与える影響について、社会調査データと実験データの両方を使用して明らかにする研究案を報告する。近年の日本では、伝統的性別役割分業意識が弱まっている一方で、「未就学児は母親が世話をするべきだ」とする母親規範は根強い。そこで本研究では、そのような母親規範が女性のキャリアにどのように影響しているのかを明らかにするとともに、それが介入により変化するのかどうかを明らかにすることを目指す。

    ※ご参加希望の場合、前々日(4月23日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2025年5月16日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:鎌田健太郎

    所属:東京大学大学院教育学研究科

    報告タイトル:高等教育の拡大とスキルの普及の異質性

    使用言語:日本語

    報告要旨

    本研究では、高等教育の拡大が、ある社会における高スキル人材の蓄積に寄与するのかどうかについて検討する。現在多くの先進国において高等教育の拡大が進み、社会経済的アウトカムに対する、教育とスキルの効果の検討が進められているが、教育拡大がスキルの普及に及ぼす影響はそれほど検討されていない。本研究では、2時点分のPIAACを用いて、加齢効果による交絡を考慮しての教育拡大とスキルの普及の関係の解明をめざす。

    ※ご参加希望の場合、前々日(5月14日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2025年6月20日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:張佳潔

    所属:東京大学学際情報学府

    報告タイトル:不安定雇用が性別役割意識に与える効果

    使用言語:日本語

    報告要旨

    本研究は、不安定雇用経験が個人の性別役割意識の変化に与える因果効果を検討することを目的とする。近年の日本社会において労働市場の不安定化が進行する中、雇用形態の変化が人々の価値観や社会意識に与える影響について関心が高まっている。特に、性別役割に関する意識は家族形成や労働参加といった重要な社会行動と密接に関連しており、その変容メカニズムを理解することは政策的にも重要である。
    本研究では、日本家計パネル調査(JLPS)2007-2023年のパネルデータを用いて分析を行う。分析では、不安定雇用経験の累積効果、異質性(性別・年齢・教育水準別)、および時系列的な変化パターンに焦点を当てる。本研究は、労働市場の構造変化が社会意識の変容に与える影響を実証的に明らかにし、今後の雇用政策および性別平等政策の検討に資することを目指している。

    ※ご参加希望の場合、前々日(6月18日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2025年6月27日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:鳥居勇気

    所属:立教大学大学院社会学研究科

    報告タイトル:出身階級と初職階級が精神的健康のAge Trajectoryに与える影響――上層ホワイトカラーとその他の階級の差異に着目して

    使用言語:日本語

    報告要旨

    健康の社会的勾配およびCumulative Inequalityの研究では、地位が高いほど健康であると仮定されてきた。それと同時に、世代間階層移動による精神的健康への悪影響を指摘する研究もある。本研究では、出身階級と初職階級の移動・非移動の組み合わせによる、精神的健康の加齢変化の傾向の違いを明らかにすることを目指す。とくに、世代間の地位の再生産などの面で、階層移動研究において特別な位置づけとなっている、上層ホワイトカラーに着目する。

    ※ご参加希望の場合、前々日(6月25日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2025年7月4日

    午前10時-12時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者1:山口ゆり乃

    所属:東京大学大学院教育学研究科

    報告タイトル:企業は新卒採用で何を尋ねてきたのか:「協調性」の高まりに着目して

    使用言語:日本語

    報告要旨

    新卒者をどの仕事に配置するかは、教育から職業への移行において重要な課題である。その際、学生の能力・スキルや文化的なマッチングが重視されるが、企業がそれらをいかなる情報から評価しているのかは十分に明らかにされていない。本研究では、企業の求める人材像の変化によって、新卒採用における書類選考出題項目が変化するのかを検討する。具体的には、近年関心が高まっている協調性に焦点を当てる。データは『就職四季報総合版』を用いる。

    報告者2:那須蘭太郎

    所属:東京大学大学院学際情報学府

    報告タイトル:非正規雇用の職業威信とその評価基準:ジェンダーとの関連

    使用言語:日本語

    報告要旨

    本稿は、非正規雇用の職業威信における評価対象性別の影響に着目するとともに、重視された評価基準による媒介構造を明らかにする。ヴィネット実験を含むオンライン調査データに対するマルチレベル分析を行った結果、非正規雇用であることによる職業威信のペナルティは女性で比較的穏やかであること、性別による非正規雇用の職業威信の違いが、評価の際に将来性が重視される傾向が性別によって異なることによってもたらされている可能性が示された。

    ※ご参加希望の場合、前々日(7月2日)までにメーリングリストへのご登録をお願いいたします。

    2025年7月30日

    午後4時-5時(東京大学本郷キャンパス・社会科学研究所本館1階 第二会議室)

    報告者:Haiyang Lu

    所属:Southwestern University of Finance and Economics

    報告タイトル:The impact of internal migration on fertility among reproductive-age women: Quasi-experimental evidence from China

    使用言語:英語

    報告要旨

    China is experiencing a notable decline in fertility rates. This paper examines the impact of internal migration on fertility among women of reproductive age using nationally representative panel data from China. To identify causal effects, we leverage the staggered rollout of the 2014 household registration (hukou) reform and community-level migration rates as exogenous variation in migration opportunities. The results reveal a significant negative effect of internal migration on female fertility, particularly among younger women, those with lower levels of education, and individuals holding rural hukou. The fertility disadvantage facing migrant women has diminished over time with shifts in family planning policies. We identify delayed marriage and increased labor force participation as key mechanisms behind the fertility decline. Moreover, internal migration is associated with lower fertility ideals and more modern gender attitudes. Finally, our findings suggest that the hukou reform, aimed at promoting internal migration, also contribute to fertility decline among women.

    報告者紹介

    Haiyang Lu is a professor of economics at the Southwestern University of Finance and Economics. He is currently a visiting research fellow at the Institute of Social Science, University of Tokyo, hosted by Professor Kenji Ishida. His research interests include migration studies, subjective well-being, and labor economics. His work has been published in journals such as Cities, Journal of Happiness Studies, and Journal of Development Studies.

    ※このワークショップの開催形式は対面のみです。

    2025年10月10日

    午前10時-11時(Zoomによるオンライン開催)

    報告者:張佳潔

    所属:東京大学大学院学際情報学府

    報告タイトル:日本における家族類型別離婚リスクの実証分析

    使用言語:日本語

    報告要旨

    本研究は、現代日本において資産が離婚リスクに与える保護効果が家族類型によって異なるかを検証した。日本消費生活パネル調査(1993-2020年)を用い、24,435人年、216件の離婚事例を離散時間イベントヒストリー分析で検証した結果、資産は全ての家族類型で離婚リスクを有意に低下させ、その効果は男性稼ぎ手型、共働き型、その他の類型間で一致していた。資産と家族類型の交互作用項は統計的に有意ではないことが分かった。このは、家族構造が大きく変化しても経済的安定の根本的重要性は不変であり、富の不平等が親密関係の不平等として現れることを示唆している

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