東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター

計量分析セミナー

2010年 特別講演

階層線形モデル(HLM)入門とパネル調査への応用

講師
宮崎康夫(ヴァージニア工科大学教育学部)
日時
2010年7月24日(土) 15~18時
場所
東京大学本郷キャンパス 赤門総合研究棟5階センター会議室(549号室)
受講者
33名
ポスター
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内容

階層線形モデル(HLM)は、縦断研究(追跡調査、パネル調査)データの分析に 有効な統計分析方法として、過去約20年にわたり、広く教育・心理研究に使われてきた。

HLM法は柔軟であり、個人内の時間的変化と個人差のありようを表現する記述モデルとして用いた後、引き続きそれらの変化や違いを、関連する様々な要因により説明する説明モデルとして利用することができる。更には、HLM法を用いることにより、変化や違いの要因を個人と環境要因とに分割、特定することが可能となる。

教育・心理研究においてはHLM法が広範に使われている一方、社会学研究においては、計量経済学に由来する固定効果・ランダム効果モデルの統計手法も多用される。従って本セミナーの第2のポイントとして、異なる研究分野で利用されるそれらのモデルの類似点と違いとを検討することにより計量経済的手法とHLM法の枠組みとを関連付け、両者の優れた点をパネルデータの分析に生かす方法を考察してみたい。

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