2025年度
活動記録
日本の少子化
社会調査データの合併による二次分析研究の刷新
現代日本の社会変動とライフコースに関する研究
戦後福祉国家成立期の労働・福祉・教育をめぐる調査データの二次分析
日本の少子化
- テーマ
- 使用データ
1213 第9回結婚・出産に関する調査
2016 明治安田総合研究所
など
- 研究の概要
高所得国で進む出生率の低下は社会の変化を理解する上でも、あるいは政策的に重要なトピックである。低出生国の中でも、少子化の程度は著しい東アジアや南欧諸国は「超低出生」レジームにあるとされる。その中でも日本は、出生率の低下が早くに始まり、人口減少を迎えている。日本の少子化の直接的な要因として指摘されてきたのは未婚化・晩婚化であり、主として労働市場の変化や女性の高学歴化、あるいは根強い男女の不平等など、構造的な説明がそうした変化を説明する上では中心的だった。一方で、ヨーロッパを中心とした少子化の理論は、個人主義的な価値観の浸透を強調する。さらに近年では、低出生国の中でも出生率が比較的高かった北欧諸国でも出生率が減少しており、将来の不確実性が拡大していることがその背景にあるとされる。このように、少子化の原因については「百花繚乱」ともいえる状況であるが、それぞれを比較考慮した研究は少ない。さらに、「原因」に焦点を当てた研究は多いものの、少子化の「帰結」に着目した研究は少ない。以上を鑑みれば、日本における少子化がなぜ、どのように生じていて、そうした説明は国際的にみてどのように位置付けられるのか、および少子化の帰結として何が見逃されているのか、このような問いを広く考察することが必要だろう。本研究会では、日本の少子化の理解に資する、新しい視点に基づく研究、とくに、日本とそれ以外の国を比較する研究、日本の中で地域間比較を試みる研究、あるいは学歴や年齢といった人口集団を比較するアプローチなど、広い意味での「比較」に基づいた研究を進める。
- 活動記録
2025/06/05 第1回研究会を開催しました 2025/07/12 第2回研究会を開催しました 2025/08/15 第3回研究会を開催しました 2025/10/20 第4回研究会を開催しました
日本の少子化
社会調査データの合併による二次分析研究の刷新
- テーマ
- 使用データ
1417-1421 日本版General Social Surveys <JGSS-2000~2005>
PY140 東大社研・若年パネル調査(JLPS-Y)wave1-14, 2007-2020
PM140 東大社研・壮年パネル調査(JLPS-M)wave1-14, 2007-2020
0191 家族についての全国調査,1999(第1回全国家族調査,NFRJ98)
0400 全国調査「戦後日本の家族の歩み」(略称:NFRJ-S01),2002
0517 家族についての全国調査,2004(第2回全国家族調査,NFRJ03)
0817 家族についての全国調査(第3回全国家族調査,NFRJ08),2009
1733 家族についての全国調査,2019
0761 1975年SSM調査,1975
0762 1985年SSM調査,1985
0763 1995年SSM調査,1995
0764 2005年SSM日本調査,2005
1508 2015年SSM日本調査,2015
1374 SSP-I2010調査:2010年格差と社会意識についての全国調査(面接), 2010
1375 2015年階層と社会意識全国調査(第1回SSP調査), 2015
1594 教育と仕事に関する全国調査(教育・社会階層・社会移動全国調査,ESSM2013),2013
0133 職業移動と経歴調査(第2回男子調査),1981
0134 職業移動と経歴調査(第2回女子調査),1983
0135 職業と家庭生活に関する全国調査(第3回職業移動と経歴調査),1991
1075 結婚と家族に関する国際比較調査,2004
- 研究の概要
国内の社会調査データの利用をめぐる環境はこの二十年余で飛躍的に改善し、既存社会調査データをより有効に活用することが求められている。既存社会調査の統合は、複数時点の比較やコーホート間の比較を可能にするとともに、通常の規模の社会調査では十分に捕捉できない対象者を分析するうえで重要な方法である。また社会調査データには公的統計では収集されていない種々の項目が聴取されており、その独自性を活かすうえでも統合データの構築は有益である。しかしながら既存社会調査データの統合は各研究者が個別に実施するにとどまっていることから、本来必要でない多くの労力が割かれ、作業の誤りのリスクは大きく、かつ作業の負担ゆえに答えられるべき多くの重要な研究課題が未解決のまま残されている。本研究の目的は、既存社会調査を合併したデータを用いて、不平等に関わる問いに答えることにある。昨年度、一昨年度の同研究会を通じて、全39の社会調査データを合併し主要変数をハーモナイズするStataコードを構築し、その特徴を掴むとともに、分析に着手した。本年度は複数の研究者の視点から構築したデータの分析にもとづく研究を実施し、投稿論文を中心とした研究成果の産出、データ統合の経験から得られた知見の共有を目指す。加えて、データ統合に使用したStataコードの公開など、オープンサイエンスの推進に向けた方針についても検討する。
- 活動記録
2025/05/22 第1回研究会を開催しました 2025/08/25 第2回研究会を開催しました 2025/10/3 第3回研究会を開催しました 2025/11/26 第4回研究会を開催しました
社会調査データの合併による二次分析研究の刷新
現代日本の社会変動とライフコースに関する研究
- テーマ
- 使用データ
PH130 東大社研・高卒パネル調査
PM140 東大社研・壮年パネル調査
PY140 東大社研・若年パネル調査
- 研究の概要
ライフコース研究は、人生におけるさまざまな出来事によって生じる地位や役割の移行に焦点をあてる。これまでに職業(職歴)や結婚・出産(家族歴)、住居(住宅所有の変化)などの多様なテーマで研究が蓄積されてきた。「移行」に着目した研究では、地位や役割の変化が生じる要因や、そのメカニズムの探求が行われている。また、地位や役割の維持や変化の結果として形成されたライフコースの内容そのものに着目し、職業や結婚など各領域の経歴の「パターン」を分析する研究も進められている。いずれも、個人が歩んできた人生の内容を記述・分析することで、マクロな社会変動とミクロな個人生活史の関連を検討する研究である。 ライフコースの計量的な実証研究は、パネルデータ等による長期的な経歴データが蓄積されてきたことと、イベントヒストリー分析に代表されるような経歴データの分析手法が広く用いられるようになったことにより発展してきた。特に分析手法に着目すれば、近年では系列データの類型を抽出するための系列分析(Sequence Analysis)の適用が試みられており、職歴や住居歴、生活時間等さまざまなテーマで経歴のパターンに関する研究成果が報告されている。本研究会では、個人の地位や役割の維持/変化を生じさせるような人生の選択が、当該社会の構造的背景のもとで行われるという仮説を設定し、最新のデータを用いた計量分析によってその検証を試みる。
- 活動記録
2025/06/21 第1回研究会を開催しました 2025/08/9 第2回研究会を開催しました 2025/10/26 第3回研究会を開催しました
現代日本の社会変動とライフコースに関する研究
戦後福祉国家成立期の労働・福祉・教育をめぐる調査データの二次分析
- テーマ
- 使用データ
0001 新規学卒者(中卒)労働市場調査,1953
1207 京浜工業地帯調査(従業員個人調査)
1214 貧困層の形成(静岡)調査
1311 団地居住者生活調査
1331 「ボーダー・ライン層」調査
労働調査24 国鉄女子労働者調査
労働調査56 失対日雇(飯田橋)職歴・生活歴調査
労働調査61 福祉資金行政実態調査
労働調査62 老齢者生活実態調査
労働調査63 ソーシャル・ニーズ調査
- 研究の概要
2010年より申請者が東大社研と協力しながらデータ復元を開始し、また、2011〜2024年度までの14年間、橋本健二、相澤真一、森直人、渡邉大輔の各氏に代表として協力を得ながら、社会科学研究所が所蔵する労働調査資料の復元二次分析を課題公募型二次分析研究会として行ってきた。その結果、戦後福祉国家形成期における労働・福祉・教育の様子が素描されると同時に、当時の別の統計資料との接合や、展開期の制度への目配り、世帯を対象としたデータを扱う方法の洗練、ひいては本復元データが持つ実証的射程など、こうした復元データの分析に特殊な課題も浮き彫りとなった。さらに、2022年度からは別途交付された予算によって、長年の課題とされていた「国鉄女子労働者調査」と「ソーシャル・ニーズ調査」の復元を行い、研究者が分析できるレベルまで復元することができた。 本年度は、以上の成果を踏まえつつ、これらの復元データについて、公開可能なデータの寄託を目指しながら、萌芽的研究報告の報告を支援しあっていく。そのため、1か月に1回程度、研究会を行い、分析内容を原稿の検討、新しい分析内容についての報告、必要に応じて集中的なクリーニング・コーディング作業を行う。この作業のなかで、若手研究者に作業補助を仰ぐ。これらの作業と分析報告を積み重ねていくことにより、復元データの二次分析からこそ新たに生み出される戦後社会像の析出を目指す。
- 活動記録
2025/06/06 第1回研究会を開催しました 2025/07/28 第2回研究会を開催しました 2025/09/22 第3回研究会を開催しました 2025/12/29 第4回研究会を開催しました
戦後福祉国家成立期の福祉・教育・生活をめぐる調査データの二次分析
